ADMC2017閉幕。事例にみるデータマネジメント導入の考え方について

「ADMC2017」盛況のうちに閉幕

去る11/8(水)、DAMA日本主催イベント「ADMC2017」が盛況のうちに閉幕した。今年はデータガバナンスがテーマだった。
日本国内ではデータガバナンスの理解や普及は正直これからの状況であると考えていたため、はたしてイベントとして成立するだろうか?と一抹の不安も感じられた。
しかし、蓋を開けてみるとDAMA会員でない方も多く参加され100名近くに迫る大盛況。
DAMAインターナショナルのSue会長をはじめ豪華な顔ぶれが揃ったことも影響したと思われるが、データガバナンスへの関心が高まりつつあることを実感したイベントだった。
※ADMC公式サイト:http://www.dama-japan.org/Events.html

ヤフーとMUFGにみる、データマネジメント導入の特徴

Data Governance最終セッションであるパネルディスカッションにて、ヤフー株式会社と株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの2社からデータマネジメントの取組みがそれぞれ紹介された。
いずれもコーポレートレベルで、データマネジメントを実践する国内有数の企業である。ただ、その取り組みの仕方に両社の特徴が良く出ていて非常に面白い話だった。

ヤフーは、データの利活用を前提に事業を運営する会社だ。ニュースやショッピングといったサービスの単位で、従来からデータの利活用を活発に行っている。
今後は、サービスの枠を超えた利活用を活発化し、新たな付加価値が生み出せるようにしたい。
そのためにも、膨大に発生する自社のデータ資産に対して、データカタログ情報を可能な限り広く集め、全社に公開する仕組みに力を入れている。

一方MUFGは、リスクマネジメントへの対応が最優先である。
経営や金融当局に報告する情報に間違いがあると大変だ。自行のみならず、場合によっては金融市場全体に対して大きな影響を与えてしまう。
そこで、経営や金融当局に報告する情報の生成元となるデータを、重要データと認定し、このデータに的を絞りデータ品質の維持向上を中心とした活動を行っている。

両社ともメタデータ管理やデータ統合アーキテクチャの整備、そのための組織体制作りなど、多くで共通の取組みが見られた。しかし、両社の背景や目的の違いから「何から行うか?」「どの程度まで行うか?」といったところに特徴がみられた。

DMBOKは、データマネジメントを行う上で必要な知識やアクティビティ、組織体制を教えてくれる。
ただし必ずしもその全てを行う必要はない。では、何が選択されるべきか?
「経営課題や事業戦略に基づき、どのように貢献するか」
結局はこれが重要であると再確認出来た貴重な機会だった。