DX推進の基礎としてデータマネジメントを高度化
-教育プログラムを導入しメンバーの理解向上・リテラシー底上げを狙う

課題:
DX推進を加速するデータ利活用の基盤の最適化やデータの統合・品質維持のための体制構築といった組織的なデータマネジメント高度化、各種データ関連プロジェクト遂行にあたっての関係者間の意思統一のために最適な教育プログラムを検討していた。

ソリューション:
eラーニングプログラム「データマネジメント戦略策定コース」を教育プログラムとして採用し、試験的にデータマネジメントのコアメンバー30名超で受講。

結果:
データマネジメントという概念そのものの理解から始まり、戦略策定からその推進のための具体的なアプローチ等に対して関係者間で共通認識の形成を実現。企業価値の向上や社会への貢献に繋げていくためのヒントにする。

DX・データマネジメントへの取組みと背景

株式会社商船三井は創業以来130年以上、社会インフラを担う企業として海運業を中心に多彩な事業を展開している。世界的な環境意識やサステナビリティ貢献への期待に応えるべく、2021年4月にグループの企業理念、ビジョン、価値観・行動規範を改定。この企業理念に沿って注力すべきテーマや年度ごとの取り組みを明確にしているのが経営計画「ローリングプラン」だ。2022年度のローリングプラン2022では、デジタルトランスフォーメーション(DX)を重要な項目として位置付けている。同社の積極的な取り組みは市場からも評価され、2022年には、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「DX銘柄2022」に選ばれた。

同社はこれらの経営戦略実現や社会課題への取組みの一環として各種のDX施策やデータ利活用を促進しており、その一環並びにそれらを支える基盤としてデータマネジメントにも取り組んでいる。各経営戦略に対してデータマネジメントを高度化し顧客ニーズに応える旨を同社経営計画内でも公表している。

今回、同社はデータマネジメントを本格化するためにMetafindコンサルティングの教育プログラムを採用した。Metafindコンサルティングはエンタープライズレベルでデータの資産価値向上を支援する専門コンサルティング・ファームとして、データマネジメントに関する教育のサポートも提供している。今回は、全社的にデータマネジメントを推進するための礎としてデータマネジメントの基本的な概念やその推進アプローチ等について、理解共有を目的に、主に推進メンバーを中心に30名超でeラーニングプログラム「データマネジメント戦略策定コース」を展開。この度、同教育プログラムの企画・導入並びに実際に講座を受講した株式会社商船三井DX共創ユニット イノベーションリードチーム チームリーダーの大野修平氏とメンバーの菅野憲昭氏に、受講の狙いと得られた成果について聞いた。

今回の教育プログラムは、全社的なデータ利活用を効果的に推進していく環境・基盤づくりを視野に入れた取り組みです。

大野修平
DX共創ユニット
イノベーションリードチーム
チームリーダー

実践的なカリキュラム、
データマネジメントにおける高い専門性・知見を評価

「商船三井では、以前より全社でビジネスインテリジェンス(BI)やデータを使いこなすための取り組みを進めています。今回の教育プログラムは、中長期的に全社員がデータを効率的に、効果的に利活用していく環境づくりを視野に入れた取り組みです」(大野氏)と導入の経緯を説明する。全社横断的なDX推進を担うDX共創ユニットにとっては、データ利活用の基盤づくりだけではなく、全社横断的なデータの管理や、それを実現するためのデータマネジメントに関する高いリテラシーを持つ人材の育成も重要なミッションだ。

「データマネジメント戦略策定コース」は、データマネジメントの必要性を理解するとともに、最低限押さえておきたい基本的な用語や概念、典型的なデータマネジメント施策などを体系的に学ぶことを目的とした基礎知識編と、データマネジメント施策の検討手順や具体的な成果物イメージなどを教材に、データマネジメントの企画立案から戦略策定までの詳細を解説する導入実践編からなるカリキュラムで構成されていて、それぞれ2時間ほどのプログラムになる。

「商船三井のシステムを担う専門組織である商船三井システムズのメンバーも、以前Metafindコンサルティングの教育プログラムを受講したことがあります。その際に、実践的な内容を多く含んでいると大変好評だったこともあり、今回、商船三井のDX推進部隊としても改めて教育プログラムとして採用しました。」(大野氏)。

データ利活用の取り組みを事業戦略に活かし、企業価値の向上や社会への貢献に繋げていくためのヒントを得られたと考えています。

菅野憲昭
DX共創ユニット
イノベーションリードチーム
コーディネーター

ベストプラクティスを通じた価値観の共有で
DX推進・データ利活用のための環境づくりをサポ―ト

商船三井では、今回30名超の人員に教育プログラムを実施した。将来的には同プログラムを更にスケールしていくことも視野にいれつつ、まずは同社のDX推進に大きな関わりを持つメンバーが選ばれた。隙間時間での学習が可能なeラーニングであり、昨今の柔軟な働き方にあったプログラム設計となっている。自身でも本eラーニングを受講した菅野氏は、参加者の評価にはポジティブなものが多かったと語る。「データマネジメントは領域が非常に広く、概念や推進プロセスなどが共有しにくい。受講した社員からは、データマネジメントの概念が具体的になったといったコメントや、データマネジメントのベストプラクティスがコンパクトにまとめられて理解しやすかったといった評価が寄せられました。」(菅野氏)。

当社が推進するDXの取り組みは、データに関わるものが多いです。データを効率的に管理していくことがDX推進において非常に重要な要素となります。データマネジメントは非常に広大な領域であり、関係者それぞれで用語のイメージや捉え方、推進アプローチの認識等が異なってしまうとPJ推進上大きな阻害要因となります。今回の取り組みで、基本的な概念やアプローチが関係者間で共有できたのは大きなメリットと考えています。」(菅野氏)。

Eラーニングは、動画や図版を用いて進められる。申し込み後6か月間であれば、何度でも視聴することができ、より理解を深めることができる。

データの全社的な利活用を通じ、事業部門と「共創」するDX
サポート役としてのMetafindコンサルティングに期待

DXは、企業の競争力維持・強化のためにもスピーディかつ確実に進めていくことが求められている。しかし、ビジネス変革のレベルに至るまでは大きな壁がある。一般にDXというと、大規模なIT・システム投資などの取り組みが着目されがちだ。本来はデータを利活用することで全社的な効果を創出し、ひいてはそれらの取組みを通じ社会に価値をもたらすような取り組みも含めて推進することが肝要である。今回の事例は、そうした課題を解決するためのヒントになる。

「受講して改めて実感したのは、事業部門を巻き込む形でデータマネジメントを推進していくことの重要性です。一般的に、データマネジメントはどうしてもシステム・IT部門が進めるのだろうと考えられることが多いと思います。しかしデータマネジメントを含めDX推進においては、事業部門にオーナーシップを持っていただき、DX推進部門・事業部門・IT部門が密に連携し協調して進めていくことが重要です。その観点で、Metafindコンサルティングの研修では、データ戦略策定時にどのように事業部門に効果を説明し、納得感を持ってもらいながら成果を共に創出する体制を作っていくべきかという点が強調されていました。これは当社のDX共創ユニットの理念にも非常によく合致しています。」と菅野氏。講座では、データマネジメントによるKPI改善など、定量的な指標を使って事業部門に納得感を持ってもらう方法を学ぶことができる。「受講したことで、データ利活用の取り組みを事業戦略に活かし、企業価値の向上や社会への貢献に繋げていくためのヒントを得られたと考えています。」(菅野氏)。

DX共創ユニットという名称には、事業部門とともに成果を導き、イノベーションを創造していこうという想いが込められている。Metafindコンサルティングには、教育プログラムの提供だけでなく、データ利活用のあらゆるシーンで、そのサポート役となることが期待されている。

会社概要

本社東京都港区虎ノ門2丁目1番1号
資本金65,400,351,028円
社員数(単体)1,099名(陸上664名、海上435名):他社への出向者等を除く(2022年3月31日現在)
URLhttps://www.mol.co.jp/