経営課題に応え、持続的に価値を生み出す
そんなデータ活用を目指した課題抽出と施策立案を
「データマネジメント企画立案サービス」が支援

課題:
データを価値ある情報として活用するためのデータマネジメント全体の仕組みを、どう設計し、どう活用するか。知見が十分でないなか、ベンダロックインを回避するとともに、単なる定型化された手法にとどまらないデータマネジメント導入が求められた。

ソリューション:
教育プログラムの提供から、施策テーマの策定まで、Metafindコンサルティングによるコンサルティングサービス「データマネジメント企画立案サービス」を活用。

結果:
データマネジメントを実現する6つの施策と、それらを連携して機能させるためのデータガバナンスのスキームを構築。KPI定義・可視化を可能にする経営ダッシュボード、ビジネス部門のニーズに対応するデータ分析サービスを強化。

DXの推進、企業としての成長を視野に、グローバルを巻き込んだ経営基盤の再構築プロジェクトをスタート

セイコーエプソン株式会社は、プリンターを中心としたプリンティングソリューションズ事業、プロジェクターなどのビジュアルコミュニケーション事業、時計や産業用ロボットなどウエアラブル・産業プロダクツ事業と、大きく3つの事業領域に注力。ワールドワイドにビジネスを展開するグローバルカンパニーだ。2022年には、「『省・小・精』から生み出す価値で、人と地球を豊かに彩る」というパーパスを設定。無駄を省き、より小さく、より精緻にという「省・小・精の技術」をベースに、社会課題に応え、ビジネスにさらなる価値を見出そうとしている。

そんなセイコーエプソンでは、2019年からグローバル経営基盤を強化するプロジェクトに取り組んでいる。2015年にスタートした「Eutopia(Epson Unified Technology and OPtimized Information Architecture)」プロジェクトによる社内システムと業務プロセス、データのグローバルな標準化・統廃合化の成果を活かし、IT部門だけでなく業務部門も参加。必要な情報をどこからでも短時間で引き出せるようにすることで、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させ、企業としての成長を後押ししようというものだ。

データマネジメントの取り組みの変遷

データの管理・活用を強みとする外部パートナーとして
Metafindコンサルティングを指名

セイコーエプソン株式会社 DX推進本部 IT企画設計部 専任部長 田中秀樹氏は、「このプロジェクトは、2018年に立ち上がった統合マスタのデータと、現場で発生した実績データを関連付けて、データ統合基盤への実績データ収集を進め、さらにデータ分析基盤を整えて、業務戦略の立案や経営判断を支援して行こうというものです」と説明する。課題となったのは、データを価値ある情報として活用するための仕組みづくりだ。そこで田中氏が注目したのが、データマネジメントに関する広範な知識を体系立ててまとめた書籍である「データマネジメント知識体系ガイド 第二版(=DMBOK2)」だ。

田中秀樹氏

データドリブン経営を実現するために、どういう行動や意識が求められるのかといった点まで、継続的にIT部門側で支えていきたいと考えています

田中秀樹
セイコーエプソン株式会社
DX推進本部 IT企画設計部 専任部長

とはいえ、DMBOK2で取り上げられている項目すべてを施策とするのは現実的ではない。定型化された手法の活用だけにとどまらない同社ならではの施策が求められるし、将来的な取り組みの拡大を考慮すれば、特定ベンダへの依存も避ける必要がある。そこで選ばれたのが、これまで外部パートナーとしてきたITベンダやシステムインテグレータとは異なり、データの管理や活用を強みとするMetafindコンサルティングだ。

データマネジメントにおける知識習得へ
事前検討支援を目的とした教育プログラムを提供

Metafindコンサルティングは、DMBOK2の日本語監訳に携わった経験を持ち、データマネジメントに特化したコンサルティングを「データマネジメント企画立案サービス」として提供している。「当時、例えばマスタ管理(MDM)の構築といったフィールドには知見もあったのですが、データマネジメントについては曖昧な知識しかありませんでした」と、セイコーエプソン株式会社 IT企画設計部の原田剛志氏。そんな状況にあって、Metafindコンサルティングでは、データマネジメント導入の事前検討支援として、知識習得のための教育プログラムを提供した。

「教育プログラムを体験するなかで、DMBOK2に書いてあることを全部やればいいわけではなく、自分たちが何を目指しているかに合わせて戦略を立てていくことが大切ということなど、さまざまな気づきがありました」(原田氏)。

原田剛志氏

Metafindコンサルティングの「データマネジメント企画立案サービス」では、事業領域が比較的近い企業の事例などを提案してもらえたので、具体的なイメージをまとめられました

原田剛志
セイコーエプソン株式会社
 IT企画設計部

自社だけでは難しいデータマネジメント施策立案を
事例やテンプレートを活用してサポート

教育プログラム修了後、2020年初頭には、取り組むべき施策のリストアップをスタート。Metafindコンサルティングが用意した他社事例やテンプレートを活用しながら、毎週5、6 時間にも及ぶディスカッションが行われた。「自分たちが取り組みたいことは何か、取り組む際に定めておくべき方針やルール、運用プロセスにはどんなものがあるのかといった点を明確化するためのアドバイスを受け、テーマを決めてセッションを行いました」と原田氏。ディスカッションを繰り返すなか、セイコーエプソンに最適なデータマネジメントの姿が見えてきたという。

2020年3月、3か月ほどのコンサルティングを経て、セイコーエプソンでは、データアーキテクチャの最適化をはじめ、データモデリング、データセキュリティ、データ品質の維持・向上に関する取り組みや、それらを連携して機能させるためのデータガバナンスといった計7つの施策を策定。その後、同じく3か月ほどの期間で、それぞれのテーマに沿った詳細な取り組みについてのコンサルティングを受けた。「課題はわかっていても、対策にはどういう取り組みが有効なのかを自社だけで判断するのは困難でした。Metafindコンサルティングの「データマネジメント企画立案サービス」では、事業領域が比較的近い企業の事例などを提案してもらえたので、具体的なイメージをまとめられました」(原田氏)。

現状の課題とデータマネジメント施策

経営層も含めた全社的な共通認識の醸成を支援
教育コンテンツ作成などの分野にも期待

2023年現在、セイコーエプソンでは、「データマネジメント企画立案サービス」を通じて得られた知見や思考方法、具体的な施策立案のためのノウハウを活かし、データマネジメントの取り組みをさらに加速。高品質なデータの収集を継続するとともに、KPI定義と可視化を可能にする経営ダッシュボードの構築、ビジネス部門のニーズに迅速に対応するためのデータ分析サービスの充実に取り組んでいる。

データマネジメント体制と役割

「データマネジメントについては、確立された手法がある訳ではなく、企業ごとに試行錯誤しながら進める様な未成熟な状況にあると思います。 セイコーエプソンも1ユーザー企業として、さまざまな切り口でトライアルしている段階です」と田中氏。データマネジメントへの理解が十分とはいえない中で進められた取り組みは、導入を検討している企業にとってのヒントとなる。「2015年に統合マスタを構築する段階で、オペレーションコスト削減や経営資料のデリバリの迅速化が可能になるといった提案を行いました。それに続く今回の取り組みでも、データマネジメントが生み出す価値について、経営層も含めた共通認識を持ち、社内の理解を得るために、Metafindコンサルティングの提案によって、DX推進本部自体の活動を評価するKPIの整理なども行っています」と田中氏。こうした取り組みによって得られた理解は、データマネジメントのさらなる拡大へとつながるはずだ。

「データが情報に変わり、最終的には知識やノウハウになって、経営判断を支援し、新たな価値を創造する。データが持続的に価値を生み出すためには、技術だけでなく、データ活用する業務部門側の人の意識やプロセスを変えていくことが重要になります。データドリブン経営を実現するために、どういう行動や意識が求められるのかといった点まで、継続的にIT部門側で支えていきたいと考えています」と田中氏。統合マスタなどITアーキテクチャ構築からスタートした取り組みは、データマネジメント導入によって、新たなビジネスモデルの創出や、業務プロセス変革へとつながっている。

「データマネジメントを進めるうえでは、IT部門以外にも、この活動に参加するキープレイヤーとなる人材が必要になってくると思います。そういう人材を育成するためにも、例えば教育コンテンツを作成するといった分野など、Metafindコンサルティングのサポートに期待したいと思います」(原田氏)。

会社概要

本社 長野県諏訪市大和三丁目3番5号
資本金 532億400万円
従業員数 連結79,906名/単体12,918名(2023年3月31日現在)
グループ会社 81社(当社を含む)国内20社、海外61社(2023年3月31日現在)
URL https://www.epson.jp/