データモデルを起点に進める、エクセル業務の利活用と業務改善

新年あけましておめでとうございます。
旧年中は多くのご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
本年も、皆さまに寄り添い、価値あるデータマネジメントの取り組みをご支援してまいります。


さて、これまでデータマネジメントは、部門横断で中央集権的に進められることが多くありました。一方、近年では事業部門が自ら関与し、担っていく必要性が高まってきていると感じています。本ブログでは、事業部門にとって身近なエクセル業務を題材に、データモデルを用いてデータを可視化・標準化し、利活用につなげていくアプローチをご紹介します。

エクセル業務の中に残る重要な業務データ

多くの企業では、今なおエクセルを中心とした業務が数多く残っています。そこには、基幹システムには存在しない業務の実態や判断の根拠となる重要なデータが含まれています。例えば、予算や見込データが典型例です。最終的な実績データは基幹システムに登録されますが、日々更新される予算や見込のデータはエクセルで管理されているケースが多く見られます。これらは、将来の着地予測や意思決定に欠かせない重要な情報です。近年では、こうしたシステム化されていない重要なエクセルデータを見出し、データ基盤上で基幹システムのデータと組み合わせて利活用することで、業務改善や意思決定に役立てられないかと考える担当者が増えてきています。

 

エクセルデータ利活用の壁

しかし、エクセルデータの活用には大きな壁があります。エクセル業務の多くは、

  • 業務ごと、担当者ごとに個別最適で作られている
  • 同じ業務内容でもフォーマットや項目定義がバラバラ
  • 作成背景や業務ルールが暗黙知化・属人化しているといった特徴を持っています。

そのため、データ利活用するには標準化が不可欠ですが、業務を十分に理解しないまま形式的にフォーマットを揃えるだけでは、現場の実態やデータ本来の意味を損なってしまうこともあります。

 

データモデリングによる利活用と業務改善の推進

データモデリングにより、部門や業務ごとにバラバラに定義されているデータフォーマットを可視化できます。その結果を基にデータを標準化し、あわせて基幹システムとの整合性を確保することが可能になります。さらに、整理・標準化したデータモデルはデータ基盤上のデータベース設計にも活用できるため、データ利活用を円滑に進めることができます。
また、データモデリングの過程そのものが、業務理解を深める格好の機会となります。属人化しがちな現行業務やエクセル業務の流れがデータ構造として可視化されることで、業務の重複や非効率、手作業に依存しているポイントなど、これまで見えにくかった課題が明らかになります。こうして抽出された課題を踏まえ、業務プロセスの見直しや改善、さらにはエクセル業務の段階的なシステム化へとつなげていくことが可能です。

 

事業部門のためのDX推進ツールとして

データモデリングは、IT部門だけの専門技術ではありません。日々の業務を最もよく理解している事業部門が主体となって活用することで、その効果を最大限に発揮します。
エクセル業務をデータモデルとして整理する過程は、業務の流れや判断ポイントを改めて可視化する機会でもあります。単なるデータ整理にとどまらず、業務改善とデータ利活用を一体で進めるための土台となります。
エクセル業務を否定するのではなく、そこに蓄積されてきた価値を正しく捉え、データとして活かしていくこと。
その第一歩として、データモデルによるエクセル業務の可視化にぜひ取り組んでみてください。