CoEという言葉をご存知ですか?

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最近、CoE(Center of Excellence)という組織を社内に設置した、という話をちらほらと聞くようになりました。

 

・金融業(データ利活用推進)

データ利活用を社内で推進するために、分析ツールの使い方や分析のための仮説構築からどのような統計モデルを当てはめると良いのかまでサポートするチームを設置。

・ITベンダー(専門ツール技術支援)

ツールの専門知識を有し、そのツールを用いたユーザーへの提案から導入まで、社内の営業および技術部門に対して支援するチームを設置。

・製造業(EA推進)

企業としてのあるべきEA(エンタープライズアーキテクチャ)の青写真を描き、業務及びシステムの標準化を推進してくための組織を横断したチームを設置。

これらすべての組織にCoEという名前が付けられています。

CoEとは何でしょうか?

小学館のデジタル大辞泉には、

優秀な頭脳と最先端の設備環境をもち、世界的に評価される研究拠点のこと。米国のマサチューセッツ工科大学、AT&Tベル研究所・・・などの研究所がその例。

と書かれています。しかし、今はその使われ方、適用範囲が変わってきているようです。

実は、DMBOK2にもCoEが出てきます。但し、そのものの定義や解説はなく、いくつかの章で役割が記載されています。

第8章データ統合と相互運用性では、

集中化したチームは、ツールや仕様技術に関する深い知識を蓄えることができる。多くの組織では全社データ統合ソリューションの設計と展開に特化したセンター・オブ・エクセレンス(組織横断的な専門チーム)を構築している。

とあります。

第14章ビッグデータとデータサイエンスでは、

センター・オブ・エクセレンスは、トレーニング、スタートアップセット、ベストプラクティスの設計、データソースを使う秘訣、その他のポイントソリューションや成果物を提供して、ビジネスユーザーがセルフサービスを採用できるように支援する。ナレッジマネジメントに加えて、この部署は開発者、デザイナー、アナリスト、サブスクライブするユーザーコミュニティ全体にタイムリーなコミュニケーションを提供することができる

とあります。この場合は、データ利活用を行うビジネスユーザーを支援する専門家チームですね。

第16章データマネジメント組織と役割期待では、ハイブリッド型と連邦型オペレーティングモデルのデータマネジメント組織に、センター・オブ・エクセレンスが配置されています。これは、部門ごとのデータマネジメントグループとは別に、全社を横断した視点でのデータマネジメントに取り組む組織のことを指しています。

もう一つ、同じ章のデータ品質グループの説明のなかに、

データ品質の実践活動が成熟すれば、組織はデータ品質に対する統一されたアプローチの恩恵を受けることになる。例えば、それはセンター・オブ・エクセレンスを設立することによって達成される。

とあります。

データ利活用推進やデータマネジメントなど目的は異なるものの、前述の企業の事例やDMBOK2の内容からは、いずれの組織も、関連する領域の専門知識を有する人材を集め、その組織が他の組織に対して継続的にサポートやトレーニングを行い、育てていくような役割を担っていることが分かります。

また、外部ベンダーやコンサルタントにこれらの支援を求めるのではなく、社内の組織(バーチャル的な組織も含まれますが)として設置されています。これはCoEの特徴的かつ重要なポイントです。単に専門技術を習得してトレーニングするだけではなく、社内業務運用への適用や、ノウハウを蓄積しつつ継続して成果を出すことが求められるためです。社内組織だからこそ取り組める役割ですね。

昨今、「全社のデータ利活用推進に着手し始めたものの、単発のプロジェクトのみで活動が終わってしまった。」というお話を多くお伺いします。そのようなお客様には、社内の他の組織でもデータ利活用が行われているでしょうから、それらの利活用ナレッジを蓄積し横展開していくような活動に繋げては?とお話しさせていただいております。それが、まさしくデータ利活用領域のCoEという存在ですね。

前述の事例のように、CoEという枠組みを導入する企業も増えてきていますので、このキーワードに注目してみてはいかがでしょうか?

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