データマネジメント&ガバナンスの実践ガイド

データスチュワードシップ
データマネジメント&ガバナンスの実践ガイド

  • 原題: DATA STEWARDSHIP
    An Actionable Guide to Effective Data Management and Data Governance
  • 編著: David Plotkin
  • 監訳: Metafindコンサルティング株式会社
  • 定価: 9,000円+税
  • ページ数: 280ページ
  • 発行元: 日経BP社
  • 発行日: 2024年7月22日

著者紹介

大手石油会社で15年間にわたり化学工学の専門家として勤務後、30年以上前にデータマネジメントの分野に転身。以来、データモデリング、メタデータ、データアドミニストレーション、データ品質、データガバナンスに従事。金融や保険業界での豊富なキャリアを持ち、エンタープライズインフォメーションマネジメントのコンサルタントとしても3年間の経験。

顧客企業においてデータガバナンスの計画や導入を、単独の取り組みとしてだけでなく、データ品質改善やマスタデータマネジメントなどの他の取り組みの一環として主導。例えば、ある保険会社でのデータガバナンスの導入、別の保険会社での世界規模でのデータスチュワードシップの主導、大手銀行でのデータガバナンス・コンピテンシーセンターの運営、大手銀行2行でのデータ品質改善のマネジメントを担当。

市販のデータガバナンスツールやデータ品質ツールの利用のマネジメントにも豊富な経験を持ち、異なる大企業4社でのCollibraツールのビジネスオーナーを務める。

DAMA(国際データマネジメント協会)の各支部やカンファレンスでの人気スピーカーであり、メタデータ、データガバナンス、データ品質に関連する多くのトピックで主題分野の専門家として活躍。

本書の概要

企業はデータ品質の改善、データの意味の把握、競争優位のためのデータ活用、そして本来あるべき企業資産としてのデータの取り扱いなど、自社のデータマネジメントに取り組んでいます。しかし、 データマネジメントを適切に行うには説明責任が必要です。つまり、ビジネス機能は自分たちが所有し、使用しているデータに対する責任を負わなければなりません。これにはデータマネジメントのための体制を正式に認め、それらを実現するデータガバナンスが必要です。そして、データガバナンスの傘下にあるのがデータスチュワードシップです。データガバナンスの目標や成果物の達成には、様々な種類のデータスチュワードがステークホルダーと緊密に連携します。

本書は、データガバナンスとともにデータスチュワードシップの取り組みを開始し、運営するための実用的で実行可能な情報と手順を提供します。

目次と概要

第1章:データスチュワードシップとデータガバナンス:双方をどう連携させるか
データガバナンスプログラムの成果物、データスチュワードを含むプログラム参加者の役割と責任、データガバナンスプログラムにデータスチュワードシップをどのように連携させるかについて説明します。
第2章:データスチュワードシップのタイプについて
データスチュワードについてタイプごとに説明する。その役割に必要な人材のタイプや、様々なタイプのデータスチュワードがどのように選ばれ、任命されるかについても説明します。
第3章:スチュワードシップの役割と責任
データスチュワードのタイプごとに、責任について詳しく説明します。データスチュワードシップ評議会での様々なスチュワードの協力の仕方や、エンタープライズデータスチュワードの役割も説明します。
第4章:データスチュワードシップの導入
データスチュワードシップの取り組みをどうやって始めるか、支援獲得から必要ツールの決定に至るまで、具体的な方法を説明します。また、有効値リストやデータ品質ルールなど、すでに利用可能なメタデータを判断する方法も説明します。
第5章:ビジネスデータスチュワードのトレーニング
ビジネスデータスチュワードをどのようにトレーニングするか説明します。レッスンプラン、トレーニングの様々なカテゴリ、データスチュワードが学ぶべきツールを説明します。トレーニングの成果を最大限に引き出す方法もガイドします。
第6章:実践的データスチュワードシップ
データスチュワードシップの主なタスクと責任について実践的な側面を説明します。キービジネスデータエレメントの特定、それらのエレメントに関するメタデータの収集、所有権の決定などを含みます。
第7章:データスチュワードの重要な役割
データスチュワードがどのような貢献をするのか説明します。具体的には、データ品質の改善、メタデータ品質の改善、リファレンスデータマネジメント、ID解決のための識別属性の確認などのマスタデータマネジメントの諸側面など。
第8章:データスチュワードシップの進捗測定:指標
データスチュワードシッププログラムには資源と労力が必要になります。そうした取り組みから得られる成果を、主要な2分野(ビジネス成果指標と運用指標)に特定して測定する方法を紹介します。
第9章:データスチュワードシップ成熟度の評価
データスチュワードシップの取り組みに関する複数のレベルと評価軸を持つ成熟度モデルについて説明します。また、成熟度の測定結果を活用して、取り組みにおけるギャップを是正する方法についても説明します。
第10章:ビッグデータのスチュワードシップとデータレイク
データスチュワードが増え続けるデータの量とスピードにどのように対応するか述べます。また、データレイクの柔軟性に対して適切にバランスをとるため、データガバナンスレベルのマネジメントについても説明します。
第11章:データドメインを使用したデータのガバナンスとスチュワード
多くの企業が、データドメインに基づくデータスチュワードシップへ移行する中、適切なデータドメインの特定方法、ビジネスデータスチュワードのグループを他の役割と組み合わせたデータのガバナンス方法、直面する課題を説明します。

推薦人の声

木山 靖史

一般社団法人データマネジメント協会日本支部会長

David Plotkinさんとの出会いは10年前。非常に正確で丁寧な仕事ぶりと、礼儀正しく真摯な取り組みに感動した覚えがある。当時二人で盛り上がったのが「実践的」である価値だ。本書にもこの価値が随所に盛り込まれている。

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