データガバナンスとは? データマネジメント用語解説6

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本年も残すところあとわずかとなりました。本年最後の記事として今回は「データガバナンスとは何か」について取り上げます。

なぜデータガバナンスが必要か?

各企業とも、データから多くの価値を得ることができると気付き、データマネジメントへの投資を盛んに行うようになりました。例えば顧客MDMは企業内に散在する顧客データを広く収集・統合します。
これにより、一人一人の顧客に対しより深い洞察を得られ、企業のマーケティング活動などへ大いに貢献できます。ただし一方では、周辺の組織にて次々と構築されてしまうローカルマスタの問題や、不正確に登録されるデータ品質の問題にも気付き、頭を悩ませる日々が始まります。これらの問題を根本的に解決しない限り、企業はデータから十分な価値を得ることが出来ません。組織の枠を越え何らかのスキームを確立すべきではないか?データガバナンスは、このような背景から徐々に検討され始めています。

データマネジメントとデータガバナンスの違い

そもそも、データマネジメントとデータガバナンスにはどのような違いがあるのでしょうか。両者はしばしば混同されたまま使われているように感じます。ここでDMBOKの解釈を調べてみましょう。

 データマネジメント:データから価値を得るために行う活動

 データガバナンス:データマネジメントを正しく行わせる活動

(第3章データガバナンス「1.3 本質的な概念」抜粋加筆)

データガバナンスとは「職務を実行する側と監督する側に分離すること」を本質とし、データマネジメントを適切に機能させるために中立的な立場で監督する活動を指す、と説明されています。
冒頭の例に当てはめると、顧客MDMを構築する活動がデータマネジメントにあたります。一方でデータガバナンスは、ローカルマスタが構築されることを防ぎ、データが正確に登録されるように組織を監督する活動を指します。

データマネジメントにデータガバナンスを組み込む

ではデータガバナンスをどのように導入すればよいのでしょうか。DMBOKではデータガバナンスの活動を政治に例え「立法(ポリシーやルールの策定)」「行政(組織や業務の監視)」「司法(問題の管理と解決)」の3つの機能が必要であると説明しています。
(同章「1.3.2 データガバナンス組織」抜粋加筆)
ここで、先の顧客MDMの活動にこれら機能を当てはめてみましょう。

 立法:標準マスタとその利用ルールを定め全社に公開する

 行政:周辺組織のローカルマスタの構築を監視する

 司法:権限を行使し組織にローカルマスタの構築を止めさせる

このように、企業にデータガバナンスを導入する際は3つのデータガバナンス機能を組み込み込んだデータガバナンス・プログラムを策定し、データマネジメントを有効に機能させるスキームを確立します。